コレってうちだけ?ちょっと変わった社員登用基準
2017/11/20
バイト・パートスタッフを社員登用する基準は企業によってさまざま。大手チェーンなど多くの人員を管理する必要がある企業は、「勤務○年以上」や「社内試験に合格」などの明確な項目を定めていることが多いようです。
しかし職場によっては珍しい社員登用基準を設けていることも。そんな変わった社員登用基準をご紹介したいと思います。
秘技“白鳥の舞”を習得しているか
「お店に伝わる技、というか接客スキルがあって、その名が“白鳥の舞”。どういうものかというと、『どんなに忙しいときでも優雅に立ち回る』動きがそれ。忙しいときに動作まで慌ただしくなると、あくせくした雰囲気がお客さんに伝わってしまうのでよろしくない。だから、忙しいときは素早く動くけど周りから見るとゆったり優雅に見えるのが理想で、この境地の人が繰り出す接客はリスペクトを込めて“白鳥の舞”と呼ばれている。社員さんは皆これを習得している。
これを習得すると社員になれる、というか、『社員になるには白鳥の舞ができるくらいの接客レベルが必要』とされている」(31歳女性/ファミレス)
「優雅に泳いでいるように見えて水面下では足をばたつかせている」という白鳥のエピソードからの命名なのでしょう。社員登用されるために必要な一条件と思えば、習得のためのモチベーションも上がります。
首都圏の路線図が頭に入っているか
「業務の知識・経験や臨機応変な判断力が問われるうちの事務所の社員登用基準。その中のひとつに『首都圏の路線図が頭に入っているか』というものがある。
今はスマホの乗り換えアプリでそうしたことが簡単に調べられるけど、昔かたぎの社長は『覚えておいて損はない』と考えているようで、社員登用の筆記試験に『神奈川県○○駅から千葉県△△駅までの最適な乗り換えルートは?』といった問題が織り込まれている」(48歳女性/現場作業・事務)
乗り換えアプリが存在しない時代は頭の中の路線図だけが頼りでした。首都圏の入り組んだ路線図を熟知している人はそれだけで頼りになったことでしょう。その頃の慣例がこの事務所には今も残っているようです。
クレーム対応経験10回以上
「日々の営業でどれだけ気をつけていても発生してしまうクレーム。クレームが発生したら基本はそのときお店にいる社員以上の人が対応に当たることになっているが、うちのお店ではベテランスタッフが対応を任されることがある。
このクレーム対応を10回以上経験すると『十分な経験を積んだ』ということで社員に登用される条件を満たす」(37歳女性/スイーツカフェ)
クレーム対応はスタッフの接客力が問われる場面ですが、こうして明確に「○回以上が社員登用条件」とされているケースは珍しいですね。
目で採寸ができる
「ショップでオーダーメイドのスーツを受け付けていることもあり、お客様の採寸にシビアな職場。特に厳しい社員さんは『正確なのは大前提として、目で見て採寸できるくらいにならないとお客さまのストレスになる!』というのが口癖で、いつもスタッフの誰かを叱っている。それでスタッフ間では『目で採寸できないと社員にはなれない』と囁かれている」(35歳女性/スーツショップ)
最後は目視ではなくきちっと採寸するのでしょうが、それくらいのプロ意識は必要ということなのでしょう。本当にできるようになったら、厳しい社員さんも認める立派なスタッフの仲間入り!
創業者について熟知する
「パート初日に、『これを熟読するように』と渡されたのは、それなりに分厚い紙の束で、文字がびっしり書いてある。内容は創業者のヒストリー。そのうち社員登用基準には『社内検定に合格』という項目があり、『創業者の出身地は何県何市?』や『創業者は西暦何年に東京に出てきたか?』といった問題が出るらしいと知った」(39歳女性/レストラン)
世間ではまったく役に立たなさそうな知識であっても、その職場で重要な知識と位置づけられているのなら話は別です。あるいは「社内検定に向けてどれだけ懸命に取り組めるか」といったことを、こうした問題ではかっているのかも?
最後に
いっぷう変わった社員登用基準から、その企業の社風や雰囲気がなんとなく伝わってくるのが興味深いですね。社員登用に特に興味のないパートさんでも、一度職場の社員登用基準をチェックしてみるとおもしろい発見があるかもしれません。
(藤井弘美+プレスラボ)
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