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知っておきたい!パートタイム労働法とは?

2016/02/02

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近年、ニュースや新聞、インターネットサイトなどでもよく耳にすることが多い「ブラック企業」や「ブラックバイト」などの言葉。そんな環境を生まないようにと、パート向けに定められている法律が「パートタイム労働法」です。

仕事自体厳しいものではありますが、どうせならいきいきと働くことができる職場環境であってほしいものです。ここでは「パートタイム労働法」について説明していきます。

パートタイム労働法の概要

「パートタイム労働法」とは、パートタイマーが働きやすい環境を作るために1993年に成立した法律です。

具体的な内容としては、パートタイマーの労働条件や待遇に対しての説明を事業主に義務付ける、また仕事の内容が正社員と同じである場合は、差別的な扱いを禁止するなどの雇用環境の整備。パートタイマーから正社員になることへの推進。パートタイマーからの苦情や要望について事業主が自主的に解決するよう義務付ける、などなど。つまり、パートタイム労働法とはパートタイマーが正社員に比べて不当に雇用されない環境を作りだすために生まれた法律なのです。

より働きやすい環境に! 2015年4月の改正内容のポイント

上記のような内容で「パートタイム労働法」が成立してから22年。増え続けるパートタイマーとそれを必要とする企業の増加から、現行法ではパートタイマーの仕事内容や処遇について一定の水準を保つことが難しくなってきました。しかしながら、それに関してパートタイマーから発する不満の声は増える一方。そこで2015年に「パートタイム労働法」が改正されました。

ポイントとしては、正社員と同じ仕事をしているのに待遇が違うなど、正社員との差別的な扱いを禁止する範囲が拡大されました。パートタイマーと正社員の待遇に違いを作る際には、仕事の内容や人事異動などを含む人材活用の仕組みなどを考慮した上で、不合理であってはならないとしています。

また、事業主がパートタイマーを雇う際には、賃金制度や福利厚生の利用などパートタイマーに対して実施する雇用管理の内容を説明しなければなりません。さらに、事業主はパートタイマーからの相談に応じ、かつ対応できる環境や体制を整備する必要があります。事細かな改正によってより働きやすい環境が整備されたということです。

改正によるメリット

「パートタイム労働法」が改正されたことによって、パートタイマーにとっては、労働条件の明確化や不当な処分や処遇にあうことはなくなったといえるでしょう。働きやすい環境が確保されたことがパートタイマーにとっての一番のメリットといえます。また、事業主側にもメリットがあります。それは、共通処遇制度や短時間正社員制度、正社員転換制度などをパートタイマーに対して導入した場合、助成金が発生するということです。

お互いにとってメリットが生まれた同改正。良好な関係を保ちながら働くことができる環境が整うというのは良いことです。

最後に

「パートタイム労働法」の成立、そして改正によってパートタイマーが働きやすい環境が整ってきています。しかし、それに反して一向にブラックバイトの声がなくならないのも事実。パートタイマーを始める時、雇い主には説明義務がありますが、自分から詳しく聞く姿勢も非常に大事です。また、条件をしっかりと確認することも怠ってはいけません。自分が働ける条件、またはやる気のでる環境をしっかりと自分で吟味しましょう。

厳しい仕事もそれに応じた待遇があれば、楽しくいきいきと従事することができるものですよね。また、そういった職場は明るく、同じパート仲間のみならず社員との関係も良好なものが築けるはずです。しかし、「パートタイム労働法」によって守られているからと、必要以上の待遇を要求するのはもちろんNG。お互いに良い意味で妥協点を理解することが必要なことでしょう。

●パートタイム労働法の改正について/厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000060383.html