パートを探す
仕事を始める際に、契約書は書面で受け取る必要はありますか
必ず書面で契約を交わしてください。就業時間や賃金、契約期間、場所、休暇、その他の雇用条件などについて話し合い、文書で取り合わす必要があります。
また、雇用に関する契約書があると、就業中のケガや、採用時の条件と実際の条件とが違った場合などのトラブル発生時に役立ちます。
平成20年4月1日にパートタイム労働法が改正され、「昇給の有無」、「退職手当の有無」、「賞与の有無」の3項目を文書など(3項目については本人が希望した場合は電子メールやFAXでも可能)により、速やかに明示することが義務付けられました。
※パートの方でも、同一の事業所に雇用される正社員に比べて1週間の所定労働時間が短ければ、パートタイム労働法が適用されます。
休日に関して決まりはありますか?
「使用者は労働者に対して、毎週に少なくとも1回の休日を与えなければならない」と法律で定められています。(労働基準法35条第1項)また、厳格に休日を週1回取れない仕事の場合は、4週間に4回の休日をとることなどが義務付けられています。
また、夜勤などが必要な仕事には、日にちをまたいで24時間を1日と考えて、休日を確保する場合もあります。
有給休暇は取得できますか?
取得できます。しかし、取得する条件があり、6ヶ月間の継続勤務と8割以上の出勤が必要です。6ヶ月継続勤務し、全労働日の8割を出勤している人で、フルタイムでパートをしている人は、正社員と同じように10日の有給休暇が取得できます。また、1年6ヶ月の勤務で11日の有給休暇が取得できます。
年次有給休暇の権利は、2年で時効により消滅します。したがって有給休暇が使われず残った場合(未消化の有給休暇の日数)は翌年に繰り越すことができます。ただし、翌々年には繰り越しできませんのでお気をつけください。
また、労基法39条3項では、使用者は、所定労働日数が少ない従業員に対しても年休を与えなければならないとしています。「所定労働日数が週1日」または「1年間の所定労働日数が48日以上」のパートタイマーに対しては、年休を与える必要があります。
一般の従業員に比べ所定労働日数が少ないパートタイマーに対して、週または1年間の所定労働日数に応じた日数の年休を与えるしくみを「年休の比例付与制度」といいます。
※比例付与の対象者
従業員が比例付与の対象者となるか否かの区分は、雇用契約において、週または1年間の所定労働日数が何日と定められたかによって決まります。
なお、社内での身分をパートタイマーとして雇い入れたとしても、その勤務形態が一般の従業員と同様に常用の状態であれば、比例付与ではなく一般従業員と同一日数の年休を付与することになります。
したがって、1日の所定労働時間が短くても、(1)1週の所定労働日数が5日であったり、あるいは(2)1年間の所定労働日数が217日以上ある場合、また(3)1週の所定労働時間数が「30時間以上」となる場合は、比例付与の対象ではなく一般の従業員と同様の基準で取り扱うことになります。
| 区分 | 年数 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 週の所定 労働時間 |
週の所定 労働日数 |
1年間の 所定労働日数 |
勤続年数 | ||||||
| 6ヶ月 | 1年6ヶ月 | 2年6ヶ月 | 3年6ヶ月 | 4年6ヶ月 | 5年6ヶ月 | 6年6ヶ月以上 | |||
| 30時間以上 | - | - | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
| 30時間未満 | 5日以上 | 217日以上 | |||||||
| 4日 | 169~216日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 13日 | 15日 | |
| 3日 | 121~168日 | 5日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 | ||
| 2日 | 73~120日 | 3日 | 4日 | 5日 | 6日 | 7日 | |||
| 1日 | 48~72日 | 1日 | 2日 | 3日 | |||||
また、フルタイムのパートの有給休暇について、認めていない会社もあるようですが、それは違法である可能性があります。
- 【有給休暇を取得した日の賃金】
- 有給休暇を取得した日の賃金は就業規則等で定めるところにより、次のいずれかの方法により計算します。
- (1)平均賃金(過去3ヶ月間における1日あたりの賃金)
- (2)通常の賃金(所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金)
- (3)標準報酬日額(健康保険法)
のいずれかの方法により計算します。(就業規則・労使協定等の定めによります)
※1日の労働時間が一定でない場合は(1)の方法、一定している場合は(2)の方法をとることが多いようです。(3)については労使協定で定める必要があります。
休憩時間に関して決まりはありますか?
使用者は、雇用者の労働時間が6時間を超える場合は45分、8時間を超える場合は60分以上の休憩時間を労働時間の途中に与えることが必要です。6時間未満の勤務では、使用者の判断に委ねられます。どんなに稼ぎたくても、働きっぱなしというわけにはいきません。きちんと休憩を取ることが決められています。
時給が同業種の友達と比べてとても安いです。もらえる給料の下限はありますか?
地域別、産業別で最低賃金(時給額)が定められています。最低賃金を下回って、従業員を雇うことはできません。
もし極端に時給が低い場合は、念のために各都道府県の最低賃金を調べてみてください。
パートの労働時間数に決まり(上限)はありますか?
労働時間には上限が定められています。法定労働時間(労働基準法第32条)は、原則として、休憩時間を除いて1日8時間、1週40時間以下に定められています。
ただし、労働者人数が10人未満の事業で以下に当てはまるものは、1週44時間以下となっています。
- 保健衛生業(病院・浴場業等)
- 映画・演劇業
- 商業(卸売業・小売業等)
- 接客娯楽業(飲食店・遊園地等)
また、この労働時間の決まりによって、業務の遂行に支障が出る業種の場合は、例外としてフレックスタイム制や変形労働時間制を設けることが可能になっています。
残業をした場合、残業代は支払われるものですか?
「割増賃金」という形で残業代が支払われます。
割増率は、以下のように定められています(労働基準法第37条)。
- (1)法定労働時間(1日8時間)を超えた勤務…25%
- (2)深夜の時間帯(午後10時~午前5時)の勤務…25%
- (3)法定の休日勤務…35%
- (4)時間外労働が深夜の時間帯に及んだ場合の割増率…50%以上の率
- (5)休日労働の深夜勤務…60%以上
- (例)時間外労働の割増率 [所定労働時間が午前9時から午後5時半(休憩1時間)までの場合]
仮に雇用契約で「割増賃金は払わない」趣旨の契約を結んでいても、法律上は無効になりますので、割増賃金の請求をすることができます。
- <注>
- 平成22年4月1日より、1ヶ月60時間を超える法定時間外労働に対して50%以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならなくなりました。
ただし中小企業には当分の間適用が猶予されますので、パート先が大企業に該当するかどうか確認してみましょう。
- 深夜(22:00~翌朝5:00)の時間帯に1ヶ月60時間を超える法定時間外労働を行わせた場合は、深夜割増賃金率25%以上+時間外割増賃金率50%以上=75%以上となります。
- 1ヶ月60時間の法定時間外労働の算定には、法定休日(例えば日曜日)に行った労働は含まれませんが、それ以外の休日(例えば土曜日)に行った法定時間外労働は含まれます。
- 法定休日とは?
- 使用者は1週間に1日または4週間に4回の休日を与えなければなりません。これを「法定休日」といいます。
法定休日に労働させた場合は35%以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません。
交通費は必ず支給されるものですか?
交通費が支給される仕事と、支給されない仕事があります。また、支給される場合でも1ヶ月あたりの支給額に上限が設定されている場合もあります。
交通費が支給されない仕事の場合、自分が支払える許容範囲かどうか、しっかり確認してから応募をしましょう。高い時給だけに気を取られ、遠隔地の勤務先に決めてしまい「交通費が出なかった!」ということのないように気をつけましょう。
給与を「現金以外のお店の商品で支払う」と言われた場合、どうすればいいですか?
労働基準法では、賃金は「通貨で」直接労働者に全額を支払うことを使用者に義務づけています。これは、労働者に賃金が確実に支払われることを目的としたもので、当然パートにも適用されます。もし、現物支給と言われた場合は、パートを募集していた機関の相談窓口に連絡してみましょう。また、自分で見つけたパートの場合は、最寄りの労働基準監督署に相談してみてください。
入社前に示された条件と実際に働く条件が違う場合、どうすればいいですか?
入社前に聞いていなかった不利な条件を提示された場合、自分がどういった雇用契約を交わしたのかを確かめてみてください。そのためには入社時に書面で契約書を交わしておくことが大切です。もしも、契約内容と異なる労働条件について話し合いで解決できない場合には、募集をした媒体の相談窓口に連絡してみましょう。また、直接自分で見つけて応募したパートで、不当な要求をされた場合には、会社の所在地を管轄する労働基準監督署に相談することができます。
2年も働いているのに時給をあげてもらえないのですが。
勤務年数が長いと時給が上がるという決まりはありません。ただし、勤務し始めた頃よりも、高度な業務が追加されたり資格を取得して担当業務が広がった場合などは時給がアップの交渉をするよい機会です。また、自分の成長により、明らかに顧客サービスの質が向上している、収益アップに貢献している場合なども、交渉してみるとよいでしょう。
平成20年4月1日にパートタイム労働法が改正され、客観的な基準によらない事業主の主観や、パートタイム労働者だからという理由で一律に賃金を決定するのではなく、「働きや貢献」に応じて賃金を決定するよう、事業主は努めなければならなくなりました。
また、パートタイム労働法は、待遇の決定に当たって考慮した事項について、パートタイム労働者から求めがあった場合には、説明しなければならないと規定されています。正社員と職務の内容が同じであるにもかかわらず待遇の差があると考える場合には、一度、説明を求めてみましょう。
一方、仕事内容が変わっておらず、時給をアップさせたい、もっと効率的に稼ぎたい場合には、学んだ能力を活かして他の仕事を探してみるのも手っ取り早い方法かもしれません。また、明らかに不当な理由で時給が据え置かれているような場合には、近くの労働基準監督署に相談してみてください。
3ヶ月も給料が払われないのですがどうすればいいですか?(対策、相談窓口)
労基法では「賃金支払いの5原則」というものが定められています。
- 1.通貨払いの原則
- 2.直接払いの原則
- 3.全額払いの原則
- 4.毎月最低1回払いの原則
- 5.一定期日払い
ということは、月に一度はお給料が払われていなければなりません。なぜ、3ヶ月も支払われないのかを勤務先に確認してみましょう。その場で解決できなければ、労働基準監督署に相談してみてください。
突然お店がつぶれて給料を払ってもらえませんでした。
1年以上、企業で労働者として勤めた人には、未払い賃金の立替制度というものがあります。年齢と給料によって上限額が違います。
ただし、未払い賃金が2万円以下の場合には、立替払いを受けられません。泣き寝入りせずに、最寄の労働基準監督署に相談してみましょう。
パートをして給料をもらったら、所得税を支払う必要はありますか?
パートによる収入でも、所得税の支払いが必要な場合があります。
所得税とは、稼いだ収入にかかる税金のことです。つまり、パートで稼いだ収入の一部を所得税とした納め、福祉や公共事業などの国の発展に貢献しているわけです。ただし、ある年収額によって、所得税を払う人と払わなくても良い人がいます。130万円以下の人であれば、所得税を払う必要はありません。また、扶養家族に入っている人で、これらの金額を超えてしまった場合、扶養している人の税金が高くなる可能性があります。
また税額ですが、課税所得が年195万円以下だと、税率は5%、課税所得が年195万円超330万円以下だと、税率は10%になります。
※平成19年から、地方分権を進めるため、国税(所得税)から地方税(住民税)へ税金が移し替えられました(3兆円の税源移譲)。この税源移譲に当たって、所得税と住民税の税率が変わりました。
平成19年分からは、次のように改正されました。
| 課税される所得金額 (千円未満切捨て) | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0 |
| 195万円超~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 330万円超~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 695万円超~900万円以下 | 23% | 636,000円 |
| 900万円超~1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
| 1,800万円超 | 40% | 2,796,000円 |
雇用保険の被保険者になれますか?
パートの方でも以下の条件を満たした場合、雇用保険に加入できます。
31日以上の雇用見込みがあること & 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
◎ 「31日以上の雇用見込みがあること」とは・・・
31日以上雇用が継続しないことが明確である場合を除き、この要件に該当することとなります。
このため、例えば、次の場合には、雇用契約期間が31日未満であっても、原則として31日以上の雇用が見込まれるものとして雇用保険が適用されることとなります。
・ 雇用契約に更新する場合がある旨の規定があり、31日未満での雇止めの明示がないとき
・ 雇用契約に更新規定はないが、同様の雇用契約により雇用された労働者が31日以上、雇用された実績があるとき
雇用契約書を確認し、加入条件を満たしているかわからない場合は、パート先の採用担当者に確認してみましょう。
雇用保険に加入すると、受給条件を満たした場合、退職後に失業給付を受給することができます。受給条件を満たしているかどうか分からない場合は、最寄りのハローワークに相談してみてください。
パートをやめるときはいつ、どのように申し出ればいいですか?
会社に迷惑が掛からないように、おそくとも1ヶ月前ぐらいには辞めることを伝えましょう。終わりよければ全てよしです。「とても勉強になる経験をさせていただきました」「また遊びに来ます」など、気持ちの良い挨拶をしておくと、辞めた後に書類などをお願いしたりするときに気兼ねなく連絡することができます。
シフト変更(勤務曜日や時間帯の説明)を申し出るときに気をつけるべきことはありますか?
まず、周りに迷惑をかけていないのかを確認しましょう。もし、仕事仲間で調整しあって済むのであれば、問題ありませんが、場合によっては、雇用契約を結び直すことも必要かもしれません。

