新幹線や特急列車内でワゴンを使い、飲み物やお弁当などを販売する仕事です。ほかの販売の仕事と大きく違うのは、揺れる電車内という特殊な環境にあることです。その中で重いワゴンを押し、熱いお茶やコーヒーをこぼさずお客さんに提供するには、足腰が丈夫であることが意外に重要です。
そして、たとえ疲れたビジネス客でさえホッとできるような、明るい笑顔で接客することも求められます。寝ているお客さんを起こさないよう、でもハッキリと商品をアナウンスしながら販売できるようになればまずまずです。さらに、お客さんをよく観察し、小銭の音やアイコンタクトなどお客さんの何か買いたいというサインを見逃すことがないようになれば一人前です。到着時間や乗り継ぎの仕方を尋ねられることもあるので、担当路線の基本的な情報は頭に入れておく必要もあります。
シフトは一回の乗務で目的地を往復するケースや、終点の駅の寮に一泊して翌日の列車で帰ってくる場合もあります。車窓をゆったり眺める暇はないものの、車掌さんが駅名を告げるアナウンスにちょっとした旅行気分が味わえるのもこの仕事の魅力です。